2006.10.23
(月)
[本/CD/DVD
]
ソフトウェア職人気質
『ソフトウェア職人気質』という書名の本なんですが、題名でえらく損をしていると思います。優れたソフトウェアを作る達人の中には伝統工芸の職人さんと同じような行動特性を持った人たちがいて、そういう人たちの生き様や考え方といったものを紹介する伝記的な書籍なんじゃないかと誤解してたからです。「ハッカー列伝」的なものを想像してました。気難しい職人さんが頑なに古いやり方を守り通しているのだけど、それが実は理にかなった方法であったなんて話まで思い浮かべちゃいました。表紙には「技」とか「匠」なんて文字まで躍ってるもんですから、ついそういう妄想が膨らんじゃいます。
そんな話じゃなくって、いわゆるソフトウェア工学というものを思いっきり批判してこき下ろしている本です。いやそれは言いすぎか。少なくとも私たちが日常で開発に携わるような規模のソフトウェアの開発にソフトウェア工学は適していないと看破しています。ソフトウェア工学はそもそも宇宙飛行計画並みの超大規模な開発を対象に構築された体系だというのです。そして、世の中の大部分を占める中・小規模の一般的なソフトウェア開発には、伝統的な職人のシステムが有効だと論じます。そうです、ソフトウェア開発プロセスに関する本だったんですね。
たいへん興味深い内容で納得できる部分が多々あるんですが、ソフトウェア工学的な考え方が蔓延してしまった現状で職人気質方式を広めるのはたいへん困難に思います。もしもそういう世界ができるなら、自分ももっとモノ作りに専念する立場に身をおきたいと思っちゃいます。
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ソフトウェア職人気質―人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード ピート マクブリーン, McBreen Pete, 村上 雅章 ピアソンエデュケーション () ¥ 2,415 ISBN: 4894714418 |
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